VPSサーバーにはCentOSとUbuntuのどっち?

「Linux、CentOS、Ubuntuって何?」「OSのシェアは?」「必要なメモリーは?」「使いやすさは?」などの疑問に答えます。自分自身がVPSサーバーを借りて、実際に悩んだことを調べた結果なので初心者が疑問に思う内容を網羅していると思います。

OSって、途中で簡単に変えられるものではありませんから、納得して決定しましょう。

1.サーバー用OSのシェア

デスクトップPCのOSのシェアは圧倒的にWindowsであることは周知の通りです。通常PCを使うときにはWindowsにするかMacにするかの違いぐらいで、よほどのことがなければLinuxを選択することはありません。

VPSサーバーを立ち上げるときに、いきなり第一候補に挙げられるLinaxに、戸惑いを覚えるのは私だけではないはずです。

(1) サーバー用OSの売上高ベースのシェア

サーバー用OSの「売上高ベースのシェア」は、IDC Japanが日本のOSシェアのデータを公表しています。少し古いですが、以下2017年のデータによると、Windowsが52.0%、Linuxは構成比が24.8%です。

国内サーバOSはWindowsが過半数、Linuxも堅調に推移

Linuxのシェアが24.8%というのは売上高ベースのシェアですから、無料で利用したLinuxはシェアに含まれていません。つまり、導入件数ではもっと多くの実績があることがわかります。

(2) サーバ用OSの導入件数ベースのシェア

一方、導入件数ベースのシェアははっきりした数字がわかりません。以下の記事でも2016年度の実績としてLinuxのシェアをネット検索し、その結果74%~96.6%という数字を紹介していますが、96.6%というのは多すぎるような気もします。

Linuxが国内サーバOSシェアで79%を獲得

しかし、いずれにせよ多くのシェアを占めていることには間違いなく、Linuxはサーバー用のOSとしては最も一般的に使われているOSの一つであることがわかります。

2.Linuxのディストリビューション

Linuxには、CentOS、Ubuntuといった、いくつかの種類に分かれおり、これを「Linuxのディストリビューション」といいます。「いくつかの種類」という曖昧な表現をしましたが、Wikipediaでは以下のように説明されています。

LinuxディストリビューションはLinuxカーネルとその他ソフトウェア群を1つにまとめ、利用者が容易にインストール・利用できるようにしたものである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Linux%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

では、どのディストリビューションを選べばよいのでしょうか。私はできるだけ日本でのシェアが大きいものを選んだ方が楽だと思います。日本でのシェアが大きいものは日本語の情報があふれていますし、トラブルがあっても復旧しやすいのではないでしょうか。

(3) Linuxのディストリビューションのシェア

以下、ConohaVPSの記事です。これも少し古いですが2015年の世界シェアはDebian(デビアン)が31.7%、Ubuntu(ウブントゥ)が29.8%、CentOS(セントオーエス)が20.6%です。一方、ConohaVPSでの日本のシェアはCentOSが63.25%、Ubuntuが28.52%、Debianが7.03%です。

世界と日本で傾向が違うことが分かります。

ConoHaではどのOSが人気なのか調べてみた

次に、以下の記事は最近のデータです。2020年7月の世界シェアではUbuntuが44.6%、CentOSが18.6%、Debianが18.1%です。Ubuntuが急激にシェアを伸ばしていることがわかります。

Ubuntuの大幅増加が続く - 7月Webサイト向けLinuxシェア

このように、世界的にはUbuntu、日本ではCentOSのシェアが高いことがわかります。なお、日本では歴史的にUnix→Red Hat Linux→CentOSと移った人が多いようです。

以上より、日本では特別の事情がないかぎり、CentOSかUbuntuを選ぶのがよいと思います。

3.UbuntuとCentOSの比較

それでは、UbuntuとCentOSを比較します。UbuntuとCentOSは、実行環境や好みに応じて選択すれば、どちらを選んだとしても後悔はないと思います。

(1) サポート期間

ネット上の古い記事ではUbuntuの方がサポート期間が短いという情報がありますが、バージョン18.04 LTSからサポート期間が10年となり、CentOSと同じになりました。どちらを選んでも変わりません。

以下、Wikipediaの記事を参考にしてください。

Ubuntu (Wikipedia)、 CentOS (Wikipedia)

(2) コンセプト

Ubuntu、CentOSのコンセプトの違いについては、以下の記事が参考になります。Ubuntuが「先進性と使いやすさ」を重視しているのに対して、CentOSは「安定性、信頼性」を重視しているようです。

CentOSとUbuntuの比較まとめ【2つのディストリビューションの違いとは?】

Ubuntuも安定性は十分ですが、CentOSの方が更に信頼性が高いです。一方、新しい技術がタイムリーに反映されるのはUbuntuであり、操作性もUbuntuに軍配があがります。ただ、いずれも著しく異なるわけではありません。

なお、以下の記事のように、新たにインストールするアプリに必要な関連ソフト群(リポジトリ)について、Ubuntuでは一括でインストールできるのに対して、CentOSは具体的に指定しなければならないことが多いようで、Ubuntuの方が使いやすいようです。

自宅サーバー用にUbuntuを使ってみて感じたCentOSとの比較

(3) Ubuntu 20.04 LSTのシステム要件

Ubuntuのシステム要件は以下の通りです。Server用は推奨RAMが1GB以上ですが、Desktop用は推奨RAMが4GB以上です。Server用はマウスで操作できるGUIではなくCUIですが、推奨RAMが1GBで済みます。

Ubuntu 20.04 LST Server のシステム要件 

  • PU:1GHz以上
  • RAM:1GB以上
  • ディスク:2.5GB以上

Ubuntu 20.04 LST Desktop システム要件

  • CPU:2GHzデュアルコアプロセッサ以上
  • RAM:4GB以上
  • ディスク:25GB以上

(4) CentOS 8のシステム要件

CentOS 8のシステム要件は必要RAMが2GB以上、推奨RAMが4GBです。以下の記事のようにRAMが1GBの環境にインストールした例もあるようですが、Ubuntuよりも多くのメモリーが必要なようです。

【CentOS8】最小限でインストールしてみた。

その他、必要RAMの参考資料として以下のような記事があります。これでは、Ubuntuの最小RAMは512MB、CentOSは2GBとなっており、やはり、Ubuntuの方が必要メモリーが少ないようです。

Citrix Hypervisor8.2 ゲストオペレーティングシステムのサポート

4.UbuntuとCentOSのどちらを選ぶべきか

それでは、UbuntuとCentOSのどちらを選ぶべきなのでしょうか。今までの情報を整理しながら考えてみたいと思います。

(1) VPSサーバーのメモリ容量

まず、優先すべきはレンタルするVPSサーバーのメモリ容量でしょう。VPSサーバーを扱っているConoHaでは、メモリ容量の少ない順から512MB、1GB、2GB・・・のプランを用意しており、「Webサイトの立ち上げに安心のスペック」として2GBを推奨しています。

レンタルするVPSサーバーのメモリ容量が2GB以上のレンタルサーバーであれば、どちらでもよいのではないでしょうか。ただし、1GB以下ならUbuntuの方が無難だと思います。

(2) 初心者なら

初心者なら使いやすさを優先してUbuntuではないでしょうか。書籍やネット上の情報は互角ですがCentOSの方がやや優勢です。

(3) スキルアップとしての選択

エンジニアとして仕事で使うことを前提に、自分のスキルアップとしての意味が大きいのであれば、日本でのシェアが大きいCentOSを選ぶのがよいと思います。困った時はシェアで選ぶのが鉄則です。ただ、世界的にはUbuntuのシェアの方が大きく、シェアを伸ばす傾向にあるので、日本でも少しずつUbuntuの利用者が増えるのではないでしょうか。

5.私が選んだディストリビューションは・・・

では、私がVPSサーバー用に選んだディストリビューションを紹介します。

私が選んだのはUbuntu 20.04 LSTです。レンタルしたVPSサーバーのメモリ容量が1GBなのでUbuntuを選択しました。また、DjangoでWebサイトを立ち上げることが目的であり、仕事とは関係がないので、使いやすさを優先しました。

私が実際にレンタルしたVPSサーバー

私が実際にレンタルしたVPSサーバーはConoHa VPSです。私は1GBのプランを申し込みました。VPSサーバーは一般のレンタルサーバーと異なりOSやアプリケーションを自由に設定できるので、Pythonで計算した結果をサイトに表示したりすることもできます。

なお、ConoHa VPSの特長として、サーバーのディスクイメージを丸ごとバックアップできるイメージ保存機能を無料で使用することができます。コードを変更して元に戻せなくなった場合にも安心です。

また、ConoHa VPSは途中でプランをスケールアップできるだけでなく、スケールダウンすることもできます。つまり、2Gプランを1Gプランに変更することができます。ただし、512MBプランだけはスケールアップ・ダウン機能が使用できないので注意してください。

また、初期費用なしで3日だけ借り、3日分の費用だけ払うといったことも可能なので気軽に始められます。※時間課金(月の上限額は決まっています)



その他

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以下、私が光回線を導入した時の記事一覧です。
 (1) 2020年「光回線は値段で選ぶ」では後悔する ←宅内工事の状況も説明しています。
 (2) NURO光の開通までWiFiルーターを格安レンタルできる
 (3) NURO光の屋外工事の状況をご紹介。その日に開通!
 (4) 光回線開通!実測するとNURO光はやっぱり速かった
 (5) ネット上のNURO光紹介特典は個人情報がもれないの?